扇だこ宮本武蔵扇だこ

扇だこ制作風景 末広がりの縁起物凧

扇のかたちをした扇だこは、
現在の埼玉県富士見市で、120年の歴史をもつ郷土凧です。
末広がりの縁起物として、現在でも職人の手により一つ一つ手作業でつくられています。

埼玉県川越市を中心とした武蔵野一帯で普及していたことから、
川越の扇だこと認識されることも多いのですが、富士見市の伝統的手工芸品です。


風袋で微風でも上がる!

扇だこの創始者は、現在の富士見市の大曽根龍蔵氏。
幕末から明治初年にかけてつくられ始めたと伝えられています。
最盛期は、2代目の大曽根福太郎氏の時代で、
年間2万個以上を制作していたいと言われています。

扇だこの特徴は、左右にある風袋。
立体的にカーブをつくった骨組みが、風がたまる袋として機能し、
微風でもよく揚げることができます。

扇だこの風袋 扇だこの製作技術は現在、
4代目の大曽根力雄氏に受け継がれています。

しかし、さまざまな伝統的手工芸品が衰退するなか、
扇だこも例外ではありません。

少しでも多くの扇だこが大空を舞っうことを願っています。 扇だこ 日の出
扇だこをみる